中学生スピーチコンテストに行ってみたら、意外にハイレベルで驚いた件(スピーチのコツも)

うちの塾生が出場するということで、小田原・足柄下地区の中学生スピーチコンテストに今日行ってみたんだけど、想像以上にみんなハイレベルで驚いた。

帰国子女の子もわんさかいるし、中にはネイティブの子もいたりして、ほとんどの子がとても流暢に話していたし、スピーチの内容も非常によく練られている。中学生のスピーチコンテストなのに、分詞構文や仮定法のような高校で習う文法の普通に使われていて、中学生のスピーチコンテストとは思えないような仕上がりの子もいた。

うちの塾生はというと、別に帰国子女でもなんでもなく、学校と塾で英語を一生懸命勉強してきたごく一般的な中学生。学年トップの子ではあるけれど、英語部に入っているかというとそうでもなく、英会話をずっと習っているわけでもない。それでも、帰国子女の子達を差しおいて、堂々2位を獲得してしまったからこれまたビックリ。やっぱすごいわ、うちの子。
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ちなみに私も学生時代、同じくスピーチコンテストで2位を取ったことがあるが、スピーチコンテストのコツみたいなものを書いてみたいと思う。

ネイティブと同じような会話リズム・イントネーションを習得する

スピーチコンテストにおいて、ネイティブレベルの発音ができることに越したことはない。でも、帰国子女や長期留学経験者でもない限り、日本でネイティブレベルの発音を習得しようと思ってもなかなか難しい。

ネイティブレベルの発音ができなくても、それらしく聞こえるようになる方法が1つある。それが、リズムとイントネーションの習得だ。日本人が話す英語とネイティブが話す英語とでは、強弱の付け方や音程の上り下がり、話すテンポがまるで違う。逆に言うと、ネイティブが話すリズムやイントネーションを真似して話すと、例え発音がネイティブレベルでなくとも、流暢に聞こえたりするものだ。

ネイティブレベルの発音の習得にはかなり時間がかかるが、リズムやイントネーションの習得はそんなに難しくはない。しかも、スピーチコンテストなら話す内容があらかじめ決まっているので、とてもやりやすい。ネイティブの英語の先生にお願いして、ナチュラルスピードで自分の原稿を読んでもらい、それを録音しよう。録音したものを何度も聞きながら、同じようなリズムとイントネーションで話せるようにシャドーイングをする。そうすると、短期間でネイティブと同じようなリズムで話せるようになる。

うちの塾生も、発音こそ帰国子女の子達には劣るが、リズムやイントネーションはネイティブのものをしっかり習得していたのでとても上手に聞こえた。

大げさなジェスチャーをつけすぎないこと

スピーチコンテストの出演者の中には、まるでブロードウェイかって思うほど、もの凄いジェスチャーを付けている人がいたんだけれど、ジェスチャーは大げさすぎない方がいいです。ちなみに自分がスピーチコンテストで2位を取ったとき、マイクを持って舞台の上を歩き回ってパフォーマンスをしたのだが、後で審査員から「スピーチコンテストはパフォーマンスを勝負するところではありません。」とチクリと釘を指されてしまった。ジェスチャーやパフォーマンスが目立ち過ぎると、肝心のスピーチの邪魔になってしまうということだった。

大げさなジェスチャーは必要ないけれど、かと言って棒立ちで「気をつけ」の姿勢のままスピーチするのも不自然。人が何かを一生懸命伝えようとするとき、自然に手が動いたりすると思うけれど、それくらいで十分なのです。あくまで自然体でスピーチをすることを心がけよう。

うちの塾生のスピーチも、大げさなジェスチャーがなく、かと言って棒立ちのままでもなく、とても自然体で堂々としていた。自分としてはそこが一番評価できるなと思った。

間の取り方を考える

スピーチの重要なファクターの一つが、「間」。同じ原稿を読んでも、間の取り方一つ違うだけで、全く違うスピーチのように聞こえてしまうから不思議なものだ。間の取り方一つで、スピーチを退屈なものにも魅力的なものにもしてしまう。

ずっと話している人がふと間を置くと、人は「どうしたんだろう?」と注目するものだ。その性質を利用して、大事なことを言うときは、少し間を置いてみよう。逆に、畳み掛けて話をしたいときは、間を置かずにどんどん話す。いろいろな「間」を使ってスピーチをすると、普通の内容でもとても表現豊かなスピーチに大変身する。

オバマ大統領や今は亡きスティーブ・ジョブズのスピーチは、この「間」の取り方が絶妙だった。だから、たくさんの人々を惹き付けてきたのだと思う。

まとめ

まとめてみると、

  • ネイティブと同じような会話リズム・イントネーションを習得する
  • 自然なジェスチャーを心がける
  • いろいろな「間」を操る
  • この3つができると、例え発音が下手くそでも、大勢の人を惹き付けるスピーチができてしまう。今から思うと、うちの塾生も自然とこの3つが出来ていた。だから、帰国子女の子達の中でも2位を取ることができたのかな。