勉強のやる気を出すことよりも、ルーチン化することの方が大切だと思う。

2014年12月5日

12月に入り、保護者面談の時期になりました。保護者面談で決まって相談される内容トップ3に入ることは、「先生、ウチの子勉強のやる気がなくて困っています。どうしたらやる気を持って勉強してくれるでしょうか。」みたいな、勉強のやる気についてです。保護者や教える側にとって、子どもの勉強に対するやる気は永遠のテーマですね。

「やる気を出すために大切なことは目標を持つことです」みたいなことは、どんな勉強本にも書いてあります。でも、私は「目標を持つこと」よりも、「やる気を出すこと」よりも、もっと大切なことは「やる気のあるなしに左右されず勉強できる状態」だと思っています。
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やる気に左右されないで勉強する

「よし、今日は頑張って勉強するぞ」と、瞬間的にやる気を出すことは誰にでもできます。誰だってその気になれば、1日10時間勉強することくらいできるはずです。でも、多くの人はそれが1日か、もって2〜3日で終わってしまうのです。

本当に勉強ができるようになる人というのは、「よし、今日は頑張って勉強するぞ」という奮起なしでも、当たり前のように淡々と時間と情熱を注ぐことができる人です。やる気のあるなしに左右されず、毎日継続して勉強することができる人です。そういう人は、勉強するときに「よし、頑張ろう」なんて思っていないはずです。特に頑張らなくても勉強に時間と情熱を注ぐことができる。それが、勉強ができるようになるための資質なのです。

とにかく続けてみること

もしあなたが受験生じゃないのなら、1日1時間でもいいので継続して勉強してみましょう。1日1時間でも、淡々と続けることができれば1年間で365時間になります。と、言葉でいうのは簡単ですが、1日1時間を続けることが最も難しいのです。1日2日なら誰でもできますが、それを1年間続けることができる人は全体のわずか数%のはずです。たぶんですけど。

続けるコツは、勉強をルーチン化してしまうことです。ムダにカッコつけてルーチン化とか言ってしまったけれど、要は習慣化です。勉強はルーチン化してしまう方が、実はラクです。人はルーチン化されたことに対しては、「よし、頑張るぞ!」とエネルギーをかける必要がないワケですからね。

たとえば毎日歯を磨いたり、ご飯を食べたり、身支度を整えたりすることに対して苦痛に感じる人はいないでしょう。お風呂に入るとき、「よし、頑張るぞ!」とか意気込まないと入れない人もほとんどいません。それは、それらがルーチン化されているから。ルーチン化されたことをするのに、エネルギーもやる気もほとんどいりません。

勉強も、「低エネルギーでできる状態」になれば確実に苦になりません。ルーチン化されるまでは、勉強を継続するのにめちゃくちゃエネルギーを必要とするでしょう。でも、ルーチン化されるまでは決してやめてはいけません。やめてしまったら、せっかくルーチン化しかかってきたことがリセットされ、再び始めるときに多大なエネルギーを必要とします。

最初は辛いかもしれません。でも、継続していくうちに、勉強が生活の一部としてルーチン化され、確実に辛くなくなっていきます。その状態になれば、やる気があるとかないとかに関係なく、当たり前のように淡々と時間と情熱を勉強に費やすことができるようになります。いつまでも勉強が辛いと感じるのは、継続しないからです。

ちなみにうちの塾は、塾生に当たり前のように勉強させます。特に中3生は、毎日勉強するのが当たり前です。毎日ペンを握るのが当たり前になっているから、ペンを握らない日は逆に気持ち悪く感じているはずです(だよね?)。