考えているようで実は全然考えていない人。

先週配った合格手帖をもとに、かなり時間をとって中3生全員と面談をしてみました。

前回の記事でも書きましたが、受験勉強で大切なのは、勉強「前」にどれだけ自分の頭で考えるかです。今の自分にとって何が必要なのか、どの科目に比重をかけるべきか、どういう順序でどう勉強していけばいいのか、そういうことを何も考えずに、長時間勉強したところで、ほとんど点数に結び付きません。

ということを先週の授業でかなりの時間をかけて全体に話をしましたが、やっぱり考えない人は考えていないんです。いや、考えているようで、考えていないんです。

考えているようで考えていないとはどういうことか。

今日はこれについて短めの記事を書きます。

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合格手帖には「模試分析」のページがあります。

参照:受験勉強に計画性と一貫性を。それを可能にする「合格手帖」の中身を一挙公開!

模試を受験するごとに、自己採点と模試直しをすることで、各科目の失点分析を行い、次の模試までの行動計画を考えていくのですが、考えているようで実はなーんにも考えていない人は、実にありきたりなことしか書いていません。

例を挙げると、下記のような内容です。

  • 基礎を固める
  • 授業ノートを見直す
  • 記述問題の練習をする
  • 応用問題に慣れる
  • 見直しをする

「基礎を固める」と書いてある生徒に、「どの単元の基礎を、どのように、どうやったら固まるのか」と聞くと、結局何も答えられずに生徒本人が固まってしまいます。「授業ノートを見直す」と書いた生徒に、「授業ノートを見直して次の模試の点数に結びつくのか」と聞くと、そう書いた張本人が「いいえ」と答えます。

基礎を固めましょう。
ノートをよく見直しましょう。
記述の練習をしましょう。
応用問題に慣れましょう。
解いた後はしっかりと見直しをしましょう。

もっともらしく聞こえますが、これらの例は、学校や塾で、もしくは保護者の方から、一度は耳にしたことのあるフレーズです。これらのフレーズが、生徒が模試分析をして、自分の頭で考えて出た言葉だとは到底思えません。むしろ、模試分析をする前から分かっている常識的なことばかりです。

つまり、模試分析をして自分の頭で思考した結果の行動計画ではなく、模試分析をする前から、どこかで聞いたことのあるフレーズを頭の中から引っ張ってきただけの行動計画であり、ここに思考は伴っていません。

自分の頭で考えていないので、自分でもどこか現実味を持てず、「基礎を固める」と書いたは良いが、何をして良いか分からないということになってしまうのです。そして、思い付きや気分でする勉強から全く脱却できない。こういう生徒に限って、合格手帖も上手く使いこなせず、「書けと先生に言われたから、ただ書いているだけ」の状態です。

本当に自分の模試の失点を分析し、自分の頭でやるべきことを考えた生徒は、その子だけにしか書けないより具体的な行動計画を書きます。自分の頭で思考した結果のことなので、現実味があり、どんどん実践したくなります。こうして受動的な「やらされる」勉強から、能動的な「自分でやる」勉強に変わっていくのです。

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「お前は何も考えなくて良いから、とにかく先生が言ったことだけをやりなさい。そうすれば合格するから。」という指導方針は嫌いです。大嫌いです。自ら思考することを捨て、誰かの指示を待つだけのロボットのような人間になるくらいなら、合格しない方がマシです。今の受験生が大人になる頃は、今よりももっと技術も発展し、人間より確実に指示を遂行するロボットなんていくらでもいるはずです。そうなれば、自分で考えることもできず、指示もロボットより確実にこなせない人間なんて、使い物になりません。

そもそも、自分の頭で考えずに、この勉強が何の意味があるかも考えず、ひたすら問題を解き続ける人が、受験には合格するかもしれませんが本当の意味で勉強ができるようにはなりません。

本当の意味で勉強ができるということは、「自分で考え、行動し、振り返る」というPDCAサイクルを日頃からぶん回すことで、誰かに指示をされなくても自分できちんと考えられるということです。

自分の勉強です。自分の受験です。もっともっと自分の頭で考えましょう。

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