受験勉強は、勉強「前」にどれだけ頭を使っているかで決まる。

中3生の週5日通塾が始まったので、それぞれの自習の様子をじっと観察しています。

受験勉強の初期の頃は、「なぜこの勉強をしているの?」「これをやって何の意味があるの?」などと、よく受験生の自習に口を挟みます。

このような質問をすると、だいたいの生徒は答えられません(答えられなさそうなことをやっている人に質問しているから、というのもある)。それもそのはず、多くの人が実は何も考えないで、惰性で、気分で、あるいは誰かにやれと言われたからという理由だけで、勉強しているからです。

勉強で最も大切なのは、勉強「中」ではなく、勉強する「前」に、自分の頭でしっかりと考えることです。

思考の伴わない努力はただの自己満足

その勉強には何の意味があるのか。その勉強を本当に『今』することが必要なのか、だとすればそれはなぜか。その勉強の先には何があるのか。その勉強にはどれくらいの時間がかかるのか。

こういうことを全く考えないで、ただ惰性的に目の前の問題集を解いてみたり、思い付きや気分で参考書を開いてみても、自分が思うような結果は出ません。範囲の狭い学校の定期テストなら、それでもちゃんと結果は出るかもしれませんが、範囲の広い受験となるとそういうわけにはいきません。

「毎日5時間勉強する」などというアホな目標を掲げている受験生も少なくありませんが、なぜ毎日5時間必要なのでしょうか。4時間ではダメですか?逆に5時間以上勉強しなくても良いのですか?それをしっかり考えた上で立てた目標ですか?

何も自分の頭で考えずに、「○時間勉強する」「問題集を○ページ終わらせる」という単なる思い付きレベルの目標や行動は、受験勉強においてものすごく危険です。無駄なことに貴重な時間をダラダラと費やしてしまうかもしれないし、やってもやってもなかなか結果が出ません。

もちろん努力することは大切ですが、思考の伴っていない努力は、ただの自己満足にしかならないのです。

勉強「前」の勉強の考え方

勉強を効率的に進めるためには、あるいはせっかくの努力を成果に結びつけるためには、勉強「前」にどれだけ頭を使って考え抜くかで決まります。

その考えの元になるのは、模試などの客観的なデータです。たとえば、模試の自己採点をしてみたら、英語の点数が他の科目と比べて低かったとします。

このデータを元にまず考えるのが「なぜ?」です。なぜ英語で得点できなかったのか。ある大問でごっそりと点数を落としているとしたら、なぜそこだけ点数を落としてしまったのか。とことん「なぜ?」と自分に問いかけながら、各科目の模試を分析します。

この「なぜ」を考え抜くことが、受験勉強においてめちゃくちゃ大切です。「なんか分からんけどできた!」「あー今回なんか調子悪かったわー。」などと、できた原因、できない原因を「運」や「調子」のせいにしているようでは、いくら勉強してもほとんど結果はついてきません。

「なぜ?」をとことん考え抜くと、できなかった原因(もしくは出来た原因)の「仮説」を立てるところに行き着きます。その仮説をもとに、次は「じゃあどうするか」を考えます。「なぜ」を深く掘り下げていかないと「仮説」にはたどり着きません。たどり着いたとしても、その仮説は全く見当外れになってしまいます。仮説の精度が低いと、それをもとに考える「じゃあどうするか」も見当はずれとなり、「いくら勉強してもほとんど効果が出ません」という状態になってしまうので注意しましょう。

ここまで考え抜いてはじめて、「英語のテキストの◯ページ〜◯ページまでを、次の模試までに復習する」という具体的な行動計画を立てることができます。

あとは、その行動計画を行動に移す、つまり勉強するだけです。

「模試での英語の点数が悪かった」を例に、行動計画までの思考の流れを書くと、こんな感じになります。

思考の流れの例

「事実」
模試の英語の点数が悪かった

「なぜ?」
長文読解での失点が大きい。

「なぜ?」
時間が足りなかった。

「なぜ?」
いつもより読むのに時間がかかった。

「なぜ?」
文の構造が把握できていなかったので、一度読んだだけでは意味が分からず、何度も読むはめになった。

「仮説」
文の構造が把握できていないのは、後置修飾を含んだ文がまだあやふやだから。

「じゃあ何をするべきか」
関係代名詞、分詞、不定詞の形容詞的用法を復習するために、英語のテキストの◯ページ〜◯ページをやる。

勉強する。

まとめ

今取り組んでいる勉強に対して、「なぜ、今、その勉強をしているの?」という問いに、「こうこうこういう理由で、今、この勉強をしています」とあなたは明確に答えられますか?

答えに困るようだったり、「先生がやれっていったから」「塾の宿題だから」「何となく気分で」という返答しかできないようであれば、その勉強のほとんどは意味がありません。もしそれが本当に宿題だとしても、じゃあ先生はなぜ、何のためにその宿題を出したのか、その宿題をした先には何があるのかまで理解してやるのと、「宿題だから」という理由だけでやるのとでは、全くその効果が変わってきます。

本当に頭を使うべきなのは、勉強中よりも勉強する「前」です。この勉強は何の意味があるのか、なぜ今からこの勉強をするのかを常に考えてから取り組む癖をつけましょう。それだけで、あなたの勉強が180度変わります。

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