現中2生と読書不足

さて今日から3月。いつまでも2017年度の入試を引き摺っているわけにはいきません。生徒たちに「前を向け」と言った以上、私自身も前を向いて、次の2018年度の入試に向けて着実に始動していきます。

次の2018年度入試は、慧真館の記念すべき10期生となる現中2生の番です。10年目の節目に入試を迎えるという、なんともおめでたい感じのする10期生なのですが、正直に言いますと、過去数年間のうちで最も学力水準が危機的状況にある学年が、10期生に当たる現中2生なのです。

何がそんなに危機的状況なのか。

現中2生が圧倒的に足りないもの。それは「国語力」です。
このブログでも再三に渡って書いてきたように、「基礎学力=国語力」と言い換えても過言ではないほど、高校受験までは国語の力が非常に大きな要素を占めています。その超重要な国語力が、今の中2生には不足しているという非常に穏やかではない事態になっています。

読書経験不足が及ぼす弊害

中2生の国語力が弱い1番の理由は、読書経験の少なさです。中には、月に50冊以上読むほどの本の虫の人もいます(当然こういう生徒は基礎学力は高い)が、中2生の多くは、残念ながら幼少の頃からほとんど本を読んでこなかった子達です。可哀想だけれども、読書に楽しさを見出す機会がなかった子達です。

本をほとんど読んでこなかった子は、文章を読むことで何かをイメージしたり思考したり、理解することが極端に苦手です。そしてこのことは、入試を始めとするあらゆる試験において、絶対的に不利になります。なぜなら、試験というものは、どんな教科であってもまず文章を読み、何が書いてあるかを理解するということから始まるからです。

ちなみに、「解説を読んだけれども分かりません」と質問してくる生徒に、試しに解説に書いてあるそのままの通りに声を出して読んであげると「なるほどよく分かりました」と納得することがありますが、これは文章からの思考が苦手な典型的な例です。耳から入る情報は噛み砕くことができても、同じことが書いてある文章からの情報は自力で噛み砕くことができないのです。

文章を読まなければならない機会が減ってきている

今は昔と比べると、文章を読んで理解しなければいけない場面が極端に少なくなっています。

例えば子どもの自主学習の定番だった進研ゼミやZ会などの通信教材も、教材を読み込んで理解していくスタイルから、配信される動画や映像を見て学ぶスタイルにだんだんと切り替わってきました。学習塾や予備校も同じです。ICTを駆使した映像授業などで、文字だらけの参考書なんて読まなくても、動画でいくらでも分かりやすく説明してくれます。

しかし、入試を始めとする何らかの試験は、今も昔もペーパーテストのスタイルのまま変わっていません。教科書や参考書要らずの分かりやすい教材がいくら世に溢れたとしても、結局、テストになれば自分で問題を読み、文章から理解する力が試されるのです。

とにかく1日30分の読書を半年継続しなさい

話を中2生に戻しましょう。
最低でも月1冊は本を読みなさい。君たちにとって、読書は勉強のうちだと思いなさい。ちなみに中2生だけではありません。現中1生も小学生もです(もっというと保護者の方も)。

2017年度入試の国語は、実は非常に簡単な問題でした。国語力のある人にとっては、特に何の勉強をしていなくとも、90点以上が当たり前というレベルだったでしょう。しかし国語力のない人にとっては、あの国語の問題は難しく感じたと思います。なぜなら、小説文・論説文とも、決して平易な文章ではないからです。

特に論説文は、内山節の「半市場経済」という、非常に抽象的な内容の文章からの出題でした。国語力のない生徒は、抽象的に考える力がとくに欠けています。今回の論説のような文章や、哲学的文章などのような抽象的な文章が出題されたら、いくら設問自体が簡単でも、いくら記述問題が減ったとしても、文章自体を読めないのだからそもそも問題を理解するまでに至らないのです。

とにかく読書を通して国語力をつけましょう。読書をしたとしても、国語力はいきなり身につくものではありません。できれば1日30分程度、スマホやテレビ、ネットから離れ、継続的に本と向き合う時間をもちましょう。それを半年くらい根気よく続けていくと、だいぶ読む力はついてくると思います。

ちなみに、小学生の読書会は2017年度も継続します。2016年度は小6生のみでしたが、2017年度は小5生も読書会を行います。中学生こそ本当は読書会をしたいのだけれど・・・部活やなんだで開催は今のところ非現実的です。

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