理数コース・SSHの終了。新しい西湘高校の向かう先は。

今年の高校訪問2校目は西湘高校です。2016年度入試から比率が5:3:2から4:4:2へと変更されたり、また2017年度から理数コースの募集がなくなり一般コースに一本化されたりと、ここ最近の西湘は毎年何かしらの変動があります。

また今年度より、校長先生・副校長先生も新しく着任されたとのことで、そんな西湘の今を探るべく伺ってきました。
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理数コース・SSHの終了後の見通し

今年度より本格始動した県立高校改革により、神奈川県内にたくさんあった「普通科専門コース」がほとんど廃止され、いわゆる一般(普通)コースへと吸収される形となった。

平成17年に理数コースが初めて設置されてから11年。西湘=理数というイメージが定着したのも、この理数コースの存在によるところが大きい。その理数コースが設置から12年目の春に、ついに募集停止となる。スーパーサイエンスハイスクール指定校も昨年度で終了しており、あと2年の経過措置を残すのみだ。

ただ、理数コースがなくなった後も、学校全体の特色として理数色を受け継いでいく予定だという。

「SSHの指定校だったこともあり、西湘には実験器具などの理科系設備が充実している。これを、今後も活用していくことで、理系の学習に力を入れていきたいと思っています。」

と、今年から着任された森校長先生はおっしゃった。

「西湘はどうしても理系のイメージがあるのですが、一般コースの文理選択は文系理系がほぼ半分ずつの構成で、決して理系ばかりが多いということではありません。理系の中では、看護や福祉などの医療系を目指す生徒の割合がやや多めです。」

と、中井副校長先生が付け加えられた。

プログラミング教育研究推進校として

西湘高校は今回の県立高校改革により、プログラミング教育研究推進校としての指定を受けた。指定を受けて初年度となる今年、どのような形でプログラミング教育を進めているのか、その実態を校長先生に伺った。

「1年生の情報の授業で、プログラミング教育を取り入れていきます。具体的には、レゴのプログラミング教材を用いてロボットを作成し、パソコンでプログラミングを組んで動かすというものです。理科部の物理班が、すでにこのようなプログラミングロボットの大会に出たりしています。今後も西湘のプログラミング教育は、プログラミングに興味がある生徒に対してはより深く学べるように、また全体に対してはプログラミングという裾野を広げられるように取り組んでいく予定です。」

ちなみに、校長先生のお話に出た理科部が、12月10日(土)に中学3年生を対象とした理科実験教室を開催するとのこと。しかもこの実験教室の内容が、「過去の高校入試に出題されている問題を題材として、実際に実験・実習を通して理科部生徒が分かりやすく解説する」というもので、非常に興味深い。

「私たちが実際に西湘高校の良いところを説明するよりも、実際にこういった実験教室などに参加していただいて、生徒と触れ合っていただきながら、西湘高校の良さを感じてもらいたい。」と、森校長先生はおっしゃった。

西湘生と触れ合いながら、直接理科の勉強まで解説してくれるというのだから、西湘高校を志望している生徒なら参加しない理由はないだろう。詳細はコチラから。申込み締切は11月25日までにFAXでということなので、まだまだ間に合う。

堅実志向の西湘生の進路先

西湘生のほとんどは、もちろん大学進学を目指す。

今年度の大学現役進学実績は、国公立大16名/早慶上智理科3名/GMARCH35名と、例年に比べると国公立大学の数は伸びた(前年12名)ものの、一方で早慶上智理科(前年17名)とGMARCH(前年67名)の割合が減少した結果となった。

「どこどこの大学に何名とか、そういう数値目標を掲げるようなやり方はしていません。生徒が希望するところに行くことが大切だと考えています。ただ、これからはもっと海外の大学へも目を向ける生徒が増えてほしいと思っています。」

とのこと。SSHや理数コースの影響からだろうか、西湘高校は上智の理工や明治青山等の理工系の指定校推薦枠が比較的多い。ただ、指定校枠を駆使して何が何でも大学へというスタンスではなく、あくまでも生徒の希望を最優先しているとのこと。

「一部ですが、就職者もいます。昨年度は10名が就職しましたが、そのほとんどは公務員となりました。また、将来の希望を聞くと、教員や医療系を目指している生徒が比較的多いと思います。このことからも、西湘生は堅実に将来を考えている印象です。」

と校長先生が付け加えられた。

新生西湘高校が向かう先は・・・

「西湘高校は、大人しくて真面目な生徒が多く、非常に落ち着いて勉強できる環境だなと思います。また、たとえば理系オタクだったり熱心に運動部に取り組む生徒だったりと、多種多様な生徒がいて、そんな多種多様な生徒を全部受け入れる器のある学校だと感じています。ただ一方で、伸ばし切れていない感じがあるのもまた事実です。もうちょっと頑張ればもっともっと伸びていく素質はあるのにと感じる生徒達をどう伸ばしていくか。これから考えていかないといけませんね。」

4月より新しく校長として着任された森先生は、西湘高校の印象としてこのように話された。森先生は、現在横浜在住の女性の校長先生である。物腰が大変柔らかく、我々塾の訪問に対しても終始笑顔で対応してくださり、「県西地区の教育事情など、皆様から逆に教えていただきたい」と、自らも謙虚に学ぼうとされるタイプの校長先生だ。

その姿勢は生徒に対しても変わらない。案内された校長室には、白い大きな模造紙に、ハート型の付箋がぺたぺたといくつも貼り付けられた、可愛らしい掲示物があった。

「西湘高校のことをよく知らなかったものですから、生徒会の生徒達とのランチミーティングをしたときに、西湘高校の良いところとイマイチなところを、ハート型の付箋に書いてもらったんです。ハート型が逆さまになっているのがイマイチなところです。」

とのこと。女性校長ならではの発想と視点だと感じた。

理数コースの廃止、SSH指定校の終了、一般コース9クラス募集、海外帰国生10名の受け入れ、プログラミング教育推進校など、新たなステージへと進みだした西湘高校。森新校長のもと、これからの西湘高校がどういう方向へ向かっていくのか、何が変わり何を守っていくのか、見守っていきたいと思う。

<過去記事もどうぞ>
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