特色検査が解けるようになるための、最強の勉強プランを発表しちゃうよ。

2016年4月21日

今月は頑張って特色検査の分析記事を書いてきました。残りは横浜翠嵐・横須賀・希望ヶ丘・横浜サイエンスですが、このうち希望ヶ丘と横浜サイエンスの分析記事をこれから書く予定です。横浜翠嵐・横須賀は、自分で解いて分析するだけに留めておきます(リクエストがあれば書きます)。

今日は、色々と特色検査を分析してきて思うところを記事にしてみます。

特色検査対策は必要か?

特色検査は、5教科の勉強以外の何か別の特殊な勉強が必要であると妄想している人が多くいます。きっと、神奈川県内の大きな塾が、「特色検査対策講座」とか「特色検査対策模試」というような仰々しい名前の付いた講座や模試を、中1や中2くらいから実施しているせいでしょう。

しかしはっきり言います。というより今までもはっきり言ってきました。
特色検査は何も特殊な検査ではありません。通常の5教科の学習の延長線上にある、ごくごく普通の学力テストです。英数国理社の勉強と切り離した何か別のところに、特色検査があるわけではないのです。ということは、特色検査で点数を取るためには、英数国理社の学力をきちんと高めること、この一点に尽きます。

国語の勉強を馬鹿にせずにしっかり取り組んでいれば、少なくとも特色検査の長いリード文を読み込める言語能力はつくだろうし、数学も算数と名のついていた頃からきちんと積み立てていけば、特色検査の中で必要な計算や数的な考え方は全て分かるはず。資料の読み取りだって、最近の社会の入試は資料読み取り問題のオンパレードだし、理科の発展問題だって、全国入試問題集をやり込んでいればなにも難しいことはありません。英語読解問題なんて言わずもがな。毎年全ての高校の特色検査の分析・研究をし、自分でも特色検査対策教材や模試を作成してきた実感として、これは間違いないと思っています。

確かに、特色検査の独特の出題形式に対する慣れや、ある程度の戦略は必要かもしれません。でも、だからといって中1や中2のような英数国理社の基礎知識もままならないうちから、特色検査対策講座や模試をやったって、ほとんど意味がありません。それよりも、英数国理社の勉強をもっと深くまでやったり、新書の類いを多読して語彙力や言語能力や知識を増やしたりする方がよほど特色検査対策になります。

うちの塾の説明会でも、また塾の授業中にも何度も話していますが、ほとんどの学校では特色検査の点数と通常の学力検査の点数はほぼ正比例の関係にあります。5教科の学力検査で点数が取れない生徒が、特色検査の点数はしっかりと取れるという現象はほぼ起こらないのです。中3生だけでなく、中1生中2生にも、また中学生のお子様をお持ちの保護者の皆様にも、ぜひこのことを覚えておいて欲しいと思います。

とにかく、5教科の学力検査の勉強をしよう

特色検査校を目指している人は、まずは神奈川県の入試の5教科合計で380点以上を取れるようになりましょう。入試模試なら最低でも400点です。特色検査云々の話はそれからです。逆に言うと、入試模試のレベルで400点を切っているような5教科の基礎があやふやな状態の人が、5教科の延長線上にある特色検査のための勉強をしたところで何にもなりません。もっと言うと、無駄でしかありません。

特色検査が解けないのは、ほぼ5教科の基礎的な知識が不足しているからです。しかしそんな人ほど、5教科の勉強を軽視し、「特色検査のために何か特殊な勉強が必要ではないか」と、色々な塾がやっている対策講座や特色検査模試に手を出してしまいます。時間もお金も労力も、非常にもったいないと感じます。

だから、5教科の学力検査の勉強をしよう

実際の入試で380点以上に到達したり、模試でも400点以上をコンスタントに取れるようになれば、次にやることは、やっぱり5教科の学力検査の勉強です。ひたすら全国入試問題正解を解き進めましょう。

特色検査が難しいと感じる一番の理由は、出題傾向が全く予測できないことです。今までに解いたことも見たこともないような(実際は解いたことも見たこともある問題がほとんどなのですが)問題を、制限時間内に解かなければいけない。

だから全国入試をやりましょう。全国入試問題集にある入試問題は、どの教科も神奈川県の入試問題と出題傾向も何もかもが全く違います。つまり、神奈川県の入試の解法パターンを覚えているだけでは通用しない問題ばかりです。だからこそ、それが絶好の特色検査の勉強になるのです。余裕のある人は、中堅〜難関私立の理社の入試問題も解くと良いでしょう。最近の私立の入試問題は、一昔前の
「重箱の隅をつつくような暗記問題」ではありません。それこそ特色検査のような、理科社会の基本的な知識を用いて思考させる問題が多くなっています。

最後に、特色検査の過去問を2〜3年分解こう

5教科の基礎はほぼ定着し、全国入試問題集をやり込んだ後、最後に仕上げとして特色検査の過去問を2〜3年分解きましょう。自分が受ける高校は3年分、自分が受けない高校でも2年分はやっておくと良いと思います(これはまたいつか詳しく書きます)。時期としては12月〜2月くらいにかけてがベストです。

この頃の「基礎が完成した」レベルに到達してようやく、基礎の延長線上にある特色検査の勉強が意味を持ってきます。しかも、問題の本質や、自分がなぜ解けないのか、この問題を解けるようになるにはどうすればいいのかという、次の一手まで見えてくるようになるのです。

つまり、ここまでやってきた5教科の学力検査の勉強が、「特色検査はどうやって解けばいいのか」という答えをあなたに授けてくれるのです。「特色検査って何を勉強すればいいのですか」なんて野暮な質問をしなくても、自分で分かるようになるのです。

まとめ

特色検査と毎年向き合ってきて、しかも去年は模試や教材まで作って、そしてたどり着いた最強の特色検査勉強法がコレです。おそらく、これより勝る特色検査対策はないでしょう。「何だ、そんなことか」とがっかりしましたか?もっとウルトラCのような、手っ取り早くて効率の良い勉強法が存在すると思っていましたか?

ありません、そんなもの。

そんなありもしない幻想の勉強法ばかり探し求めるのはやめましょう。そして、着実に、5教科の勉強を深めていきましょう。もっと本を読んで、言語能力と知識を身に付けていきましょう。日常生活においても、常に知識のアンテナを張り巡らせるようにしましょう。

そうすれば、意外と特色検査は解けるようになるものです。

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