特色検査対策で最低限やっておくべきことは?

2015年10月1日

本日、特色検査対策第4号の教材を外部生に発送しました。塾生には土曜日に配布します。第4号のテーマは「文系思考力」。テキストは全部で50ページと、今までで最多の分量となっています。練習模試と合わせると全62ページにもなります。作る方も疲れましたが、解くのも疲れると思います。頑張ってください。

6月から始めた特色検査対策も、全6回のうち今回で4回目です。これまで勉強してきたテーマの内容を整理してみます。

  • 第1号・・・「情報整理力と論理的思考力」特色検査を解く上での基礎にあたる、情報整理の仕方と論理的な考え方を学ぶ。
  • 第2号・・・「情報分析力」図表やグラフなどから、情報の分析の仕方と分析結果の考察法を学ぶ。
  • 第3号・・・「理数系思考力」特色検査のうち、理数系の学力・知識が必要な問題を中心に演習する。
  • 第4号・・・「文系思考力」特色検査のうち、文系の学力・知識が必要な問題を中心に演習する。

この4回は、特色検査特有の問題形式や思考法に慣れることを目的にしていました。残すところ第5号と第6号ですが、あとの2回は、これまで学んだことのまとめの問題を扱いながら、問題の選別や時間配分などのテクニック論が中心になります。

特色検査対策の特効薬はあるのか。

特色検査に対して一番多い質問が、「特色検査のために、何をどのように勉強すればいいのかわからない」といった類いのものです。ここで残念なお知らせですが、基本的には「これさえやっておけば大丈夫!」的な、特効薬のような勉強法はありません。

「本を読んでおけば大丈夫ですか?」「新聞記事の要約をしておくべきですか?」「作文の練習をしておくべきですか?」「過去問を3年分解いておくべきですか?」など色々な質問がありますが、本も新聞も読んでおいた方が良いに決まっているし、作文の練習も何かの足しになるかもしれないし、過去問は解かないよりも解いておくべきでしょう。ただし、だからと言って、本や新聞を読んでおけば大丈夫!、作文の練習をしておけば大丈夫!、過去問を3年分解いておけば大丈夫!ということではないのです。

特色検査は、目に触れるもの、体験するものすべてがその対策になるのです。こんなことを言えば、もしかしたら一気にやる気を失くしてしまう人もいるかもしれませんが、これが事実です。繰り返しますが、特色検査において特効薬は存在しないのです。学校の授業で習うこと、5教科の受験勉強はもちろん、本を読んで知識を増やすこと、新聞を読んで一般常識を拡げること、様々な現象に疑問を持ち調べてみることなど、そのすべてが特色検査対策に有益な勉強となるのです。

対策として最低限やることは、傾向を掴んで戦略を立てること。

ただ、だからと言って、特色検査の勉強を何もしなくてもいいということにはつながりません。特色検査の勉強として具体的にやるべきことは、出題形式に慣れるということです。自分の志望校はどんな問題が出題されているのか。たとえば小田原であれば毎回古文の内容が出題されます。しかし、国語で勉強する古文とはちょっと違う。古文の中に英語があったり、古文から社会や一般常識などの知識問題に発展したりします。つまり、小田原の古文とは、ただの「情報を与えるためのツール」なのであり、古文を読みとりながら問題を解くための情報を掴むことが必要なのです。

他には平塚江南であれば、毎年文系の問題と理系の問題の大問2題が出題されます。文系の問題は、国語の論説文のようなつくりになっているけれども、それを読みとって解く問題は少なく、その論説文に出てくる単語を拾って、社会や英語などの色んな知識問題に発展していくつくりになっています。

このような特徴を掴んでおくことで、志望校の特色検査の傾向に慣れ、また解き進める戦略も立てやすくなります。このように、志望校の過去問を解きながら、特色検査の出題傾向に慣れ、戦略を立てやすくし、毎日の生活の中でそれを解ける学力を養うことが、最も王道な特色検査対策だと言うことができるでしょう。

10月11日の特色検査セミナーでは、厚木・小田原・平塚江南のこのような出題傾向と戦略の立て方について話をするつもりです。興味がある人は、是非ご参加ください。