「何となく感覚で解く」ってのをやめれば、成績は伸びていく。

2015年9月2日

夏期講習雑記ネタパート2です。

例年になく問題児がたくさんいる今年の中3生の一番の問題は、「何となーく感覚で問題を解いている」ということ。感覚で問題を解いていると絶対にできなくなるのが理数系。特に理科の物理や化学。ある程度の国語力がある人だったら、英語と国語は高校受験までは何とかなるかもしれないが、大学受験になったら途端に歯が立たなくなります。「中学までは国語の現代文なんて勉強しなくてもできたのに、高校生になってからは特に模試で全く点数がとれなくなった」という話はよく聞くけれど、それはいつまでも感覚で解いているからに他なりません。

感覚ではなく、「理詰め」で解く。よく巷で言われている「論理的思考力」っていうのは、要は理詰めで解くということなのです。答えを導くまでの考え方を、きちんと最初から最後まで順序立てて説明できるかどうか。これができれば、どの教科でも成績が伸びていきます。

では、何となく感覚で解くのを卒業し、論理的に問題を解くためにやるべきことを書いてみたいと思います。

答えとなる根拠を自分の言葉で説明してみる

感覚で解くのを脱却するには、答えとなる根拠を自分の言葉で説明してみることです。模範解答や解説の受け売りではいけません。そのために最適なのは、このブログでも何度も書いているやり直しノート。やり直しノートを作る最大の意図は、間違えた問題を論理的に考え直すことにあります。

間違えた問題に対して、正解にたどり着くまでの根拠を、まるで誰かに説明してあげるように順序立てて整理してみる。言うのは簡単なのですが、実際やってみるとこれがなかなか難しい。なぜなら、ごまかしなく完璧に理解する必要があるからです。感覚ではこの答えしかあり得ないと分かっていても、それを言葉で説明するのは難しいのですが、それを言葉で説明できてこそ、感覚で解くことから脱却することができます。

選択肢の問題なら、他の選択肢になり得ない理由を考える

たとえば選択肢の問題で、正解以外の選択肢が間違っている理由を考えるのも、感覚で解くことから脱却する方法の一つです。問題を解いているときなら、正解と思われる選択肢に飛びつかず、他の選択肢が間違っている根拠となる部分を探し出す。間違い直しのときも、正答以外の他の選択肢に目を通し、何が違うのかを言葉で説明する。これを繰り返していくと、いわゆる「カン」で解くような、自分の運命を天に任せる解き方は自然と減っていくはずです。

論理的な思考に耐え得る持久力をつけなさい

今の神奈川県の理科のような難易度では、感覚で何となく解いている限り、安定して高得点をとることはできません。そういう解き方をする人はことごとく点数を取らせないような問題設計になっています。

まずはすべての科目で何となく解くのをやめましょう。普段は何となく解いているけれど、入試本番だけは論理的に解くなんて神業ができる人はいません。普段から論理的に考える癖付けをしていく。なぜこうなるのか、この実験は何を意味していて、このグラフは何のためにあるのか、それをひたすら考え続けます。

そう、考えるのです。何となく解いている人は、考えることを嫌います。考えるという面倒くさいことを無意識のうちに避けようとしています。だから、最後の最後に、「ええい!もうコレでいいや!」と感覚に頼ってことごとく間違ってしまうのです。論理的な思考には、持久力が必要です。感覚に頼りたくなるのをぐっとこらえて、点と点が線ではっきりと結べるまで考え続ける力が必要なのです。