新中3生強化計画を考えています。

2015年3月21日

昨日今日で初めての入試模試を実施しました。全て終了した後、中2生の今の学力の現状と、昨日の記事に書いたことを詳しく説明しました。今日の理科社会の模試でも、やはり問題を全て解き終わっていない解答用紙が目立ちます。特に、文章量や資料等の多い社会は、国語同様に壊滅的です。今の時点でトップ校に手が届く子は誰一人としていません。もし、入試が1週間後なら、2〜3人が行けて西湘レベルがやっとでしょう。他は西湘レベルも確実に無理です。それが現実です。今のままでは。

ただし、入試は1週間後ではありません。本番までにあと11ヶ月残されています。これからが本当の勝負です。ということで、残り11ヶ月の新中3生強化計画を今考えているところです。

読解力の強化

まず、昨日の記事に書いたように、読解力が明らかに弱いです。読解力が弱いと、国語だけでなく5教科全体に影響を及ぼします。ただ、読解力が弱いと言っても、この学年の特徴は“読解のスピード”が極端に遅いということです。時間をかけることさえできれば、まずまず理解できます。要は読解スピードが問題です。

中2生の多くが活字慣れをしていないということなので、まずは活字に慣れてもらいます。とは言っても、塾で読書タイムを設けるわけにはいかないので、家で本を読んでください。昨日も言ったように、本なら何でも良いわけではありません。自分の好きな本だけを読んでいるだけでは、読解力は上がりません。

なるべく、私が勧めた本を読んでください。段階を見て、いろいろな本を勧めていきます。一番の目的は活字に慣れるためですが、オマケとして「教養」も身につくようになります。ちなみに中2生は、「教養」も乏しい学年でもあります。

塾では、ちくま評論入門 (高校生のための現代思想ベーシック)から文章をいくつか抜粋して、課題として全員に読ませます。ただ読ませるだけではなく、内容をしっかりと把握できているかをチェックできるように、段階的に課題や設問を用意します。早速、春期講習までの連休の間に、3つの評論と課題を用意して配布しました。必ず指示通りやってくるように。

ちなみに、このちくま評論入門 (高校生のための現代思想ベーシック)は、副題に「高校生のための現代思想ベーシック」とあるように、基本的には大学受験生用の本です。ただ、大学受験レベルとしては比較的容易な文章が多いので、トップ校を目指している中学3年生なら読めるようにしておきたいレベルです。社会科学、人文科学、自然科学などから幅広く、現代思想を考えるための基礎になる文章が掲載されているので、同時に教養も身につきます。

入試パターン演習の前倒し

読解力をいろいろな方法で鍛えていきますが、正直に言って劇的な変化は期待できません(それでもやらないよりはマシです)。なので、入試パターン演習を前倒しして実施していきます。

たとえば英語。例年なら夏期講習から入試文法のパターン演習に入るのですが、今年の新中3生は春期講習から文法パターン演習を始めます。なぜなら、読解力が乏しいので、英語の長文読解の習得に時間がかかることが予想されるからです。長文読解に時間が取られる分、文法パターン演習は早くから始めて、夏以降に長文読解の時間をたっぷりと確保するのが目的です。

理科も同様。入試対策復習テストは、例年7月からスタートさせていましたが、今年は3月からのスタートです。読解力が乏しい分、全国入試問題集制覇に例年の受験生より確実に時間がかかることを見越してのことです。もしかしたら、制覇できないかもしれません。それでも、47都道府県中の3分の2は解いておかなければ、理科で他の受験生よりもぶっちぎることはできません。

とりあえず今決まっていることはこの2つです。読解力の強化と入試パターン演習の前倒し。今日の模試後、中2生にも言いましたが、歴代の卒業生の中で一番と言っていいくらい、中2の3月の時点での出来が悪い学年です。ただ、だからこそワクワクします。だって、今がこんなに悪いのだから、あとは伸びていくだけなのですから。今のダメダメな状態からどれだけ伸びていくか、非常に楽しみです。

お知らせ

3/22〜3/25の期間、お休みをいただきます。自習室も空いていないので注意してください。また、春期講習体験の受付は終了いたしました。次の体験授業の受付は、4月7日(火)の通常授業からになります。ご理解ご協力のほど、よろしくお願いします。