授業中にメモをとる子ほど学力が高い理由

2015年4月15日

新学期が始まって早半月経ちましたが、中2クラスがいい感じです。国語力に不安がある生徒も少なく、雑学的な知識も豊富にあり、何より学ぶ姿勢が一番きちんとしています。

中2クラスの生徒は、講師がホワイトボードに書かずに口頭で話したことでも、自分が大切だと思えばすかさずメモを取っている子が多いです。もちろん全員ではありませんが、その割合は現在在籍している他の学年のみならず、これまでの卒塾生を含めても一番高いのではないかと思うくらいです。

あとで詳しく書きますが、授業中に自発的にメモを取る子は総じて学力が高いです。これまで湘南や厚木・小田原に合格した生徒のほとんども、授業中によくメモを取っていました。逆に、現中3生はほとんどメモを取りません。ホワイトボードに書いたことは一生懸命書くのですが、それ以外のことは誰一人として一切書かないのです。口頭で「書いておけ」と指示されたときのみ、ようやく書く程度です。

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なぜメモを取る子は学力が高いのか

授業中にメモを取るということは、受身ではなく能動的に授業に参加している証拠です。しかし、能動的に授業に参加しているからという理由だけで、メモを取る子の学力が高いのではありません。授業中に先生の話を聞きながらノートにメモを取るには、いくつもの力が必要になります。

  • 話を聴く力
  • 話の内容を理解する力
  • 話の内容を理解した上で短い時間でまとめる力
  • 聴きながら書くという2つの行為を同時に行う力
  • このような力が備わっていないと、いくらメモを取ることが重要だと分かっていても、メモを取ることができないのです。つまり、「メモを取っているから学力が高い」のではなく、「学力が高いからメモを取っている」のです。ちなみに、より学力が高い子だと、殴り書きのメモではなく、授業中に聴いた話を分かりやすくササッと図にしたり、ポイントを整理しながら箇条書きにしたりします。ここまでくると、先ほどの4つの力以上の力が備わっていないとできないことです。

    意識的にメモを取ることで思考を鍛えよ

    「学力が高いからメモを取っている」と言いましたが、逆説的に言えば、意識的にメモを取ろうとすることで学力が高くなります。メモを取ろうとすることで、先ほどの4つの力が鍛えられるからです。また、メモを取るためには授業を能動的に受ける必要があるので、集中して授業を受けることができるようにもなります。

    メモを取る習慣がない人は、まずは「意識的に」メモをすることを心がけると良いです。先生の話を聴いて大切だと思ったことをすかさずメモをするのです。最初のうちは、メモの取り方は気にしなくても構いません。書きなぐりでも構わないので、メモを取る回数を増やしていくことが大切です。回数が増えていけば、「意識的に」していたことが「無意識に」できるようになります。そうなると、先ほどの4つの力が鍛えられ、頭の回転が速くなるでしょう。

    塾の授業だけではなく、学校の授業でも実践しましょう。どの場面でも、メモを取ることを習慣化しておくことが大切です。