たかだか高校受験の合格発表で大騒ぎするんじゃない

2015年2月25日

めったに宣伝をしないブログで昨日宣伝をしてみたところ、今日だけで6件のお問い合わせと春期体験のお申込をいただきました。毎週のように新聞広告を入れる資金力のない塾にとって、これほどありがたいことはありません。ただ、申し訳ありませんが、新中2生と新中3生はキャンセル待ちの状態が続いています。本当に心苦しい限りです。また、新中1生の方もお席が残り少なくなってきています。もしかすると春期までに新中1生の残席もなくなってしまう勢いなので、体験ご希望の方はなるべく早めにお申込をお願いします。

滅多に宣伝をしないので(というより宣伝が嫌いなので)ブログのトップに塾の宣伝があると、なぜか心が落ち着きません。すぐにでも宣伝をブログトップから降格すべく、「高校受験の合格発表」をテーマに少し辛口のエントリーを書いてみたいと思います。

たかだか高校受験に成功しただけで大喜びするんじゃない

27日の金曜日、いよいよ神奈川県の公立高校の合格発表です。今の合格発表って、昔の掲示板方式とはかなり異なっていて、封筒の中に合否を知らせる用紙が入っています。おみくじみたいに「えい」と勇気を出して、封筒から用紙を取り出すんです。掲示板方式の時代しか知らない私にしてみれば、非常に奇妙な光景です。

しかし、それ以上に奇妙なのは、たかだか高校に合格したくらいで泣いて喜んだり、大騒ぎをしている生徒(一部大人)がいることです。もちろん、合格して嬉しい気持ちは十分に理解できます。でも、いくら合格した先がトップ校だとしても、高校受験の合格なんて、単に人生の通過地点でしかありません。ここからが本当のスタートです。高校受験がゴールでは決してありません。

事実、本当のトップ層の子たちの中で、泣いたり大騒ぎしたりして喜んだ子を見たことがありません。もちろん、彼らも嬉しい気持ちはあるでしょうが、この地点がゴールではないということをよく分かっているからだと思います。

このブログでも何度も紹介した、都立受験に強いキャラベル塾長先生の言葉を引用させてもらうと、

「受験が終わったから勉強も終わり」と考えている人。
終わったのは受験ではなく、あなたの学歴です。

この表現には唸りました。すごく的を射た言葉です。

本当のトップ層の子たちって、十分な準備を重ねて自分が落ちようがない状況を作り上げ、そのまま当然のように合格し、そして大騒ぎもせずにすぐ次のステップに向けて勉強をスタートします。高校受験が終わったと同時に学歴終了とならないように、合格発表が済んだらすぐに高校の勉強をスタートさせましょう。

たとえ不合格になっても、運のせいにするんじゃない

残念ながら不合格のくじを引いてしまう人もいると思います。少し厳しい言い方をします。おみくじなら完全に「運」の世界ですが、受験においては完全に「実力」の世界です。運が悪いから不合格になったのではなく、その学校に入るのに現段階での実力が足りなかったから不合格になる。ただそれだけのことです。

以前書いたエントリーの中でも、受験はこの上なく平等な世界だと言いました。ブサイクとかイケメンとか、貧乏だとか金持ちだとか、生まれた場所だとか境遇だとか、そういうのは一切加味されず、ただ提出した解答用紙の出来次第で合否が決まります。つまり、不合格になるのは単なる自分の実力不足。その他のなにものでもありません。

まず、そこをしっかりと自覚しましょう。運だとか、自分の実力不足以外のせいにしていてはこの不合格から成長することはできません。実力不足を認識し、何が自分に足りなかったのかを分析し、そこから這い上がれば良いのです。3年後に逆転すれば良いのです。その高校に合格した生徒よりも、併願先の高校で猛勉強し、レベルの高い大学に行けば良いのです。

「不合格=人生詰んだ」ということは決してありません。たかだか高校受験に合格した、不合格になったくらいで、人生が詰むはずもありません。もちろん、不合格になったら悔しい思いはするでしょう。でも、泣く必要も、下を向く必要も何もないのです。

「実力不足でした」と潔く自分の否を認め、「3年後リベンジします」と心に誓い、すぐに次のステップに向けて動き出しましょう。負けた悔しさを知っている分、合格して大騒ぎしている人よりも、きっと強いと思います。

本当の勝負はこれからです

合格しても不合格になっても、やることは同じです。すぐに次のステップに向けて動き出すことです。冒頭にも書きましたが、新中1生、つまり今の小6生が、3年後の高校受験に向けて春期講習の申込みをしています。

こういう言い方はアレですが、「たかだが高校受験」でも、小6生から準備しているのです。大学受験は「たかだが」ではありません。高校受験よりもずっとシビアで、ずっと難易度が高く、何よりも全国区です。それに3年後立ち向かうことになるんだから、こんなところで立ち止まっている場合ではありません。

予備校に申し込むのもよし、通信教育を始めるのもよし、高校生用の参考書や問題集を買ってきて自学で予習を始めるのもよし。方法は何でも良いので、合格・不合格の余韻に浸ることなく、動き出しましょう。

本当の勝負はこれからです。

ちなみに・・・

受験生を第一志望に合格に導くことが毎年のゴールである私にとっては、塾生の合格は大騒ぎするくらい嬉しいし、不合格は泣いてしまうくらい悲しいものです。これは塾の講師だけの特権です。受験生はマネをしてはいけません。