おうちでできる小学生の国語力を鍛えるための市販テキスト3選

子どもの読解力を低下させた犯人はだれだ!?(1人目)の記事で触れたように、小中学生の読解力(国語力)が低下してきている。国語力は全ての教科の基礎となる力だ。数学・理科・社会・英語のどれをとっても言葉によって表現されており、仮に数学で計算はできても文章が理解できないと式すら立てることができない。勉強ができる子どもにするためには、まず国語力を重点的に鍛えることが最も効果的なのだ。

しかし厄介なことに、国語力は算数の計算のように短期間で集中的に伸びていく力ではないし、「国語がどうも苦手だ」と気付いてから、少し勉強しただけで劇的に改善させるほど単純な科目でもない。幼い頃、発達段階から考えると特に小学生低学年の間から、じっくりと国語力向上に取り組んでいくことが大切だ。

そもそも国語力とは何か

そもそも国語力とは何だろうか。数学の力のことを「数学力」、理科の力のことを「理科力」とはほとんど言わないのに、国語だけ「国語力」と曖昧な言葉で表現されることが多い。国語力という言葉の曖昧さゆえ、「国語を鍛えるといっても何をすればいいかわからない」という感覚に陥ってしまう。そこで、国語力という曖昧な表現をやめ、まずは国語の力とは何かを定義してみよう。

国語の力とは大きく分けてたった2つから成り立っている。「語彙力」と「論理的思考力(ロジカルシンキング)」だ。ロジカルシンキングというと、難しい理論をこねくり回す思考のように捉えがちなんだけれど、実はその真逆の考え方で、難しいものを単純化し、誰が見てもわかりやすく(構造化)し、相手が納得するように伝える力のことだ。つまり、国語というのは、難解な(別に難解である必要もないが)文章を論理的(形式的)に読み解き(=読む力)、相手に分かりやすく(構造化して)伝える(=書く力、表現する力)という、まさに論理的思考力の上に成り立っている科目なのだ。

しかし、語彙数がないと、論理的思考力を鍛える前に、言葉の意味すら理解ができない。要は、英文法を一生懸命勉強しても、英単語をほとんど知らないと、英語の文章が全く読めないのと同様に、国語においても語彙力は重要な意味を持つ。漢字練習なんかが語彙力アップにあたるのだけれど、語彙力は別に漢字練習だけではない。例えば「たやすい」という言葉。大人であれば「簡単である」とすぐに言い換えることができるが、小学生で「たやすい」という言葉を理解できる子は少ない。そういった普段の日常生活であまり使わない言葉や大人が使う表現を身につけていくことで、語彙力が豊かになり、読解や表現の幅も広がってくるのである。

前置きが随分長くなったが、「語彙力」と「論理的思考力(ロジカルシンキング)」を鍛えることを目的に作られた、おうちで取り組める市販のテキストを3冊紹介したい。

語彙力アップなら、「言葉力1100」

まずは語彙力アップのテキスト。小学校低学年〜中学年なら、学研から出版されている4年生までに身につけたい言葉力1100―低学年~中学年用がオススメです。小学校低学年のうちからコツコツと取り組むことで、表現の幅が生まれ、文章読解に役立つだけでなく、日常生活での会話の表現力も鍛えられるだろう。
このテキストに取り組むとき、できればお父さんやお母さんも子どもと一緒になって取り組んでもらいたい。そして、子どもがテキストで覚えた言葉を、日常生活の会話の中で積極的に取り入れていくとより効果的である。

ちなみに、うちの塾は小4生からが対象なので、このテキストよりワンランク上の語彙力アップ1300 1 小学校基礎レベルを使用している。先ほどの「言葉力1100」で物足りなくなったり、中学受験対策用にと考えられている場合は、こちらの語彙力アップ1300のシリーズをオススメしたい。

小学生用のロジカルシンキングトレーニングなら

論理的思考力(ロジカルシンキング)のトレーニングなら、大和出版のふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版〕
をオススメしたい。著者である福嶋先生は、神奈川県内で国語に特化した「ふくしま国語塾」を運営されている。論理的思考力を鍛えることに特化した国語の指導法で、特に中学受験において驚異的な実績をあげられている。

そんな先生が書き下ろしたこの問題集は、「論理的思考力」を「言いかえる力」「たどる力」「くらべる力」に3分割し、それぞれの力を誰でも習得できるような構成になっており、学校ではほとんど教えられない論理的思考力をしっかりと学ぶことができる。

この問題集の対象は小学生というくくりだが、正直なところ語彙力の乏しい小学校低学年には少し辛いものがあるかも。ある程度抽象的や具体的といった意味がつかめる小学校4年生以降の家庭学習にオススメしたい。中学受験を考えていらっしゃるご家庭はもちろん、中学受験するつもりはなくても、将来は公立のトップ校に進学させたいというご家庭にもオススメする。

総合的な思考力の運用が目的なら

307337語彙力や論理的思考力を、実際の国語の問題の中で総合的に鍛えていけるのが、学林舎の「成長する思考力シリーズ」。このシリーズは、国語と算数の2つのバージョンがあり、それぞれ10級〜1級までのレベル分けがされている。1級ともなれば、難関中学入試レベルの問題がバンバン出てくるが、中学入試を目指していないのであれば、小学生のうちに1級まで到達する必要はない。子どもの学力に合った級から始めて、小学校を卒業するまでに3級〜4級までくらいのレベルまでになれば、相当な国語の力は身についているハズ。ちなみに、うちの塾では小4生の国語でコレを使っています。

ただ、この問題集を子どもに解かせるときの注意点が1つ。それは、子どもが間違った問題は、必ず親が「なぜ違うか」を説明したり、「どういう言い回しの方が適切か」などを説明してやる必要がある。算数の計算なら、間違った問題をもう一度正解するまでやり直せば済むが、国語は「なぜ間違っているか」を論理的に説明し、「ではどうすればいいのか」を子どもが論理的に理解しないと問題集をひたすらやってもほとんど意味がありません。

まとめ

非常に長くなってしまった今回のエントリーだが、是非小学生のうちに国語を重点的に取り組んで欲しい。子どもの学習系の習い事と言えば、英会話だったりそろばんだったり、公文式の算数だったりが主流で、なぜか一番大切なハズの国語がなおざりになっている風潮がある。しかも、家庭学習ですら、算数のドリルを解かせることには夢中になるが、国語の勉強と言えば漢字の書き取り練習のみで、あとは適当に本でも読ませておきゃなんとかなるだろうと考えられ、真剣に国語に取り組んでいる家庭が悲しくなるほど少ない。

何度も言いますが、国語が全ての科目の基礎となり、受験のみならず生涯を通して最も大切な科目であることは間違いありません。中途半端に英会話をかじらせるのだったら、おうちでどっしりと国語の勉強に取り組んでおいた方が、近い将来何倍も役に立つはずです。

第2弾はコチラ:おうちでできる小学生の国語力を鍛えるための市販テキスト第2弾(2015.4.14投稿)

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