冬休みに受験生がやるべきこととやってはいけないこと

2014年12月19日

「夏は受験の天王山」なんて言われるが、それは大学受験の話だ。高校受験の天王山は夏ではなく冬にある。特に、神奈川県の入試は全国で一番早い2月中旬にやってくるので、12月〜1月をどう過ごすか、どう勉強するかが超重要になる。そこで今日は、冬休みに受験生がやるべきこととやってはいけないことをまとめてみたい。

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冬休みにやるべきこと

過去問を2年分解け

まだ過去問を一度も解いていない人は、まずは過去問にとりかかろう。ちなみに神奈川の場合、新入試制度になってまだ2年しか経っていないので、過去問は2年分解けば十分だ。塾に通っている人なら、すでに受験で必要な単元を全て学習し終えているだろうから全て解けるハズ。塾に通っていない人は、もしかしたらまだ解けない単元があるかもしれないが、そこは気にせずにどんどん解いていこう。

この時期に過去問を解く理由は2つある。1つ目は、過去問を解くことで入試問題の傾向を知ること。2つ目は、現段階で何が解けて何が解けないかを選別し、解けない問題に対してあと2ヶ月でどうアプローチしていくかの勉強計画を立てること。なので、現段階で別に全科目100%仕上がっている必要もないし、得点できないからって落ち込む必要もない。

過去問を解いてある程度入試問題の傾向を掴めたら、できない問題や極端に点数の低い科目に対してどのようにアプローチするべきかを考え、冬休みの勉強計画を立てよう。

苦手科目には基礎から向き合え

冬休みなら、苦手科目に対してもう一度基礎から向き合う時間はかろうじて残されている。過去問を解いて全く点数がとれなかった科目は、基本的な問題集を使って基礎からやり直しをしよう。基礎からやり直す場合、どの科目も1単元ごとに区切り、1単元ずつ集中して短期で終わらせるのがベスト。理科や数学なら、ガッツリと向き合えば1単元につき2〜3日でマスターできる。社会はもう少し時間がかかるかもしれないが、たとえば歴史なら時代ごとに区切っていくと、1つの時代を短い期間で終わらせることができる。

ポイントは、決して何日もかけてダラダラやらないこと。基礎から向き合う時間は残っているが、ダラダラ勉強する時間はもう残っていない。冬休みといっても2週間程度しかない。予めどの科目のどの単元をやるかということを、事前にしっかりと計画を立てること。

得意科目は実践的な練習を

得意科目については、たとえば入試対策の問題集に取り組むとか、過去問を2年より前にさかのぼってやるとか、他の都道府県の入試問題を解くなど、実践的な勉強をしていこう。ただし、現時点で過去問で90点以上取れている科目については、いくら勉強してもそれ以上点数は伸びにくいので、他の科目を勉強する方が効果的。

苦手科目と得意科目の優先順位は

今まである程度勉強してきた人やトップ校を目指している人なら、得意科目はすでにある程度仕上がっているだろうから、冬休みは苦手科目や苦手単元にがっつりと向き合う方が良い。逆に、今まで実はあまり勉強してこなかった人や、得意科目なのに点数を伸ばし切れていない科目がある人は、苦手科目より得意科目を優先して勉強した方が、総合的な点数は伸びやすい。

冬休みにやってはいけないこと

朝寝坊

学校が休みになると、ついついやってしまいがちなのが朝寝坊。今までの長期休暇と同じような感覚で、朝9時や10時頃までダラダラと寝ている受験生がいるが、これは絶対にやってはダメ。

やってはいけない理由は2つ。
1つ目は、朝寝坊すると午前中の勉強時間がとれなくなり、1日のうちで勉強に使える時間が単純に減ってしまうから。先ほども述べたように、全国で一番早く入試を迎える神奈川県の中3生にとって、12月1月はまさに決戦の時。1分1秒でも惜しんで勉強しろとまでは言わないが、いつも通り朝7時に起きれば午前中に3時間は勉強できるものをムダにするのは、いくらなんでも勿体なさすぎる。冬休みは、午前中に3時間、お昼から夕方にかけて3時間、夜に3時間の計9時間を目標に勉強しよう。

朝寝坊がいけない2つ目の理由は、生活のリズムが崩れるから。一度生活のリズムが崩れると、風邪を引きやすくなるばかりか、冬休みが終わって学校が始まった後でも、午前中に頭が思うように働かないという事態になりかねない。風邪を引いてしまったら思いっきり時間のロスになってしまうし、運良く風邪をひかなくても冬休み後にまたリズムを取り戻すとなると大変だ。

冬休みはいつも通りに起き、午前中からしっかりと勉強時間を確保すること。逆に夜は早く寝てしまっても構わない。

正月に何も勉強しない

冬休みはただでさえ誘惑が多い時期だ。クリスマスは中学生にはあまり関係がないかもしれないが、正月なんてもう最悪。普段は勉強しろ勉強しろとうるさい親も、なぜか正月ばかりは「正月くらいは休んだっていいじゃない」と甘い言葉をかけてくるし、親戚のおじさんおばさんが集まって昼から酒飲んでるし、テレビは正月特番でお笑いや歌番組ばっかりやってるし、勉強できる環境ではない。

正月もいつも通り9時間勉強しましょうみたいなストイックなことは言わない。家族や友達と初詣に出かけたり、親戚の家に挨拶に行っても良いと思う。ただ、全く何も勉強しないのはダメだ。何度も言うが高校受験は短期決戦。12月1月の勉強量がダイレクトに結果に反映される。入試までの残り時間が日本一少ない神奈川県民ならなおさらだ。

正月でも、特に予定のない時は机に向かおう。これを読んでいる保護者の方は、正月も受験生が勉強しやすい環境を作ってあげて欲しい。

自分の受験勉強をしない

特に集団塾や大手塾に行っている人は、これに一番気をつけて欲しい。塾に行っているからといって、冬期講習や宿題だけ一生懸命になって、自分の受験勉強をしない人が多いが、これは非常に危険。この時期になれば、同じ塾に通っていても、同じ志望校を目指していても、得意不得意ややらなければいけない課題は人それぞれ全く違う。塾は、ペースメーカーにこそなれ、一人ひとりの現状や得意不得意に合わせて授業をしてくれているワケではない。

講習以外の時間は、必ず自分の受験勉強をすること。塾に100%頼り切って、勉強計画も何も自分で立てないのはハッキリ言って危険すぎる。

まとめ

受験勉強は辛い。私だってかつては受験生だったから、受験勉強の辛さなんて痛いほど知っている。でも、「受験勉強が辛い」と思える人は必ず伸びる。辛いと思うということは、自分の自由時間や好きなものなど何かを犠牲にしていたり、苦手科目や嫌な単元としっかりと向き合っていたりする証拠。つまり、辛いと思うことは成長しようとしている証だ。逆に辛いと思わない受験勉強をしている人の方が危険だ。

その辛さを楽しもう。辛いと思ったら、「あ、オレ今伸びてるんだ」と思い込もう。辛さを楽しめる時期なんて、人生でそんなにあるわけではない。

受験生、頑張れ!