入試まであと100日!この時期からの受験勉強法。

2014年11月8日

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11月8日で、神奈川の公立入試日までちょうどあと100日となった。

とは言っても、今の時期は県内のほとんどの中3生は定期テスト準備に追われていることだろうと思う。うちの塾生だって同じ。来週から始まる実質最後の定期テストの準備のための勉強に忙しく、自習室にこっそりと掲げている「入試まであと100日」というカウントダウンカレンダーに気が付いている様子もない。

ただ、今はそれでいい。最後の定期テストで内申を1点でも多くとることの方が重要だ。最も内申の割合が小さい「3:5:2」の採用校だって、内申1点=入試得点約2.2点に換算される。しかも神奈川の内申方式だと、中3の内申は2倍されるわけだから、成績1つ上げるということは入試の約4.4点分を稼ぐということとイコールになる。もちろんより内申の割合が大きい「4:4:2」や「5:3:2」なら4.4点分よりも更に大きくなる。

高校入試において、内申は貯金と同じ意味を持つ。貯金は多ければ多い方が良い。とにかく内申を1つでも上げて、入試の貯金を増やすことに専念しよう。

定期テストが終わったら

定期テスト終了日から即受験モードに切り換えよう。大切なのは「即」だ。間違っても、定期テストが終わった開放感に浸らないように注意しよう。「テストが終わった今日くらい休んでもいいよね。明日から頑張ろう。」と言っているヤツは、きっと明日になっても頑張れないよ。定期テストが終わったその日から、受験勉強に本格的に取り組んでいこう。

何をやるかは人によって違って当然

本格的な受験勉強って言っても何をやればいいのか。当たり前だけども人それぞれ違ってくる。どのレベルの高校を目指しているかによっても、現状の学力レベルによっても、あと100日の間に何を取り組むべきかは違う。違うからこそ、じゃあ自分は何をやるべきなのかというプランを考えることが重要になる。

特に塾通いをしている中学生は注意して欲しい。塾通いをしている安心感から、塾の宿題だけ、塾の先生に言われたことだけやっている受験生がいるが、先ほども書いたようにあと100日の受験勉強をどう戦うべきかは一人ひとり違う。同じ塾に通っていても、同じ高校を目指していてもだ。塾に通っていようが通ってなかろうが、誰かに与えられたことだけやっていてはダメ。自分なりの受験勉強プランを考え、実行していくことが大切だ。

思いつくままにやることをリスト化してみる

受験勉強を本格的に始める前、一枚の紙を用意しよう。スケジュール帳などの手帳があるのならなお良し(ちなみにうちの塾は「合格手帖」という手帳を一人ひとりに持たせる)。紙を用意したら、自分の心に素直になって「やらなきゃいけないこと」事細かに書き出すこと。

書き出すときのポイントは、教科ごとにできるだけ具体的に書いてみるということ。課題が具体的であればあるほど、行動に移しやすい。

例えば、

×「社会の歴史」
×「英語の文法」
これだと、範囲が広すぎて具体的ではない。

「日本史の中世(鎌倉時代〜室町時代)問題集○ページ〜○ページを復習」
「日本史の近世(特に幕末〜明治維新)問題集○ページ〜○ページを復習」
「助動詞 テキスト○ページ〜○ページ」
「関係代名詞 テキスト○ページ〜○ページ」

このように、歴史の分野をもっと細分化し、不得意なものから順に書き出してみる。そのときに、自分が持っている問題集や参考書のどの範囲をやれば克服できるかも一緒に書いておくと更によし。それを全ての科目でやる。

とにかく自分の心に素直になり、やらなければいけないこと、今まで避けて通っていたことを全て書き出すこと。決して自分をごまかしてはいけない。

あと100日という期間

あと100日という期間をどう捉えるか。ちなみに今から100日前というと、ちょうど7月の下旬頃だろうか。7月下旬から今日までの期間、あなたにとって長かっただろうか、短かっただろうか。いずれにせよ、それと同じくらいの時間が残されている。

あと100日。もちろん余裕をぶっこいている暇はない。ただ、まだまだ焦って取り組む必要もない。苦手科目にじっくりと向き合う時間はまだかろうじて残されている。

得意科目は実践形式の練習で得点力に磨きをかけろ

得意科目や基礎がある程度仕上がっている科目は、どんどん実践的な勉強をしていこう。実践的な勉強とは、具体的に言えば過去問や入試問題を解くことだ。神奈川県の過去問や、全国入試問題集などを使って他の都道府県の入試問題を解いていきながら「入試問題慣れ」をしていくこと。入試問題の形式やレベルになれることができれば、得点力に磨きがかかり、点数は大幅にアップするか、高得点を安定してとることができるようになる。

不得意科目は基礎からやり直せ

一方不得意科目や基礎がまだ仕上がっていない科目は、急いで基礎からやり直しをしよう。上でも述べたが、まだ基礎をする時間はかろうじてある。ただし、これがラストチャンスと思って、真剣に取り組む。絶対に中途半端にしてはいけない。

不得意科目に対してのおすすめの勉強法は、遅くても12月中旬まで、つまりあと1ヶ月で基礎的な問題集を1冊やりきること。問題集は新しく買いそろえる必要はない。今まで使ってきたもので十分だ。その1冊をまず完璧にすることを目標にしよう。

昔の教え子で、理科が思いっきり苦手な生徒がいた。その子に対して、「この1ヶ月でこの問題集を最初から最後まで全部解いてみろ。ただしただ解くだけじゃダメだ。覚えるべきことは覚え、間違えたらちゃんとやり直しをすること。」とアドバイスしたところ、その子は約束通りそれをやりきった。そうすると、1ヶ月後から理科の偏差値が急激に伸び出し、入試本番では5教科の中で理科が最高点だった。

このように、まだまだ苦手科目を克服するチャンスは残されている。しかもそれが理科や社会であるほど、点数は伸びやすい。ただ、これがラストチャンスだ。12月中旬を過ぎて、「実は苦手科目はまだ何も手をつけてません」と言っても手遅れになってしまう。そのことを肝に銘じて、心して取り組むこと。

勉強の記録として日誌をつけよう

100日のうち、1日たりともムダに過ごすことはできない。日々の受験勉強の質を向上させるために、またいつでも軌道修正ができるようにするためには、日々の勉強の記録を残しておくこと。

上でも述べたが、うちの塾では「合格手帖」というものを持たせている。週ごとに「やることリスト」を自分で設定し、毎日の時間をどのように使い、各科目にどれくらい時間を使って勉強したか。また、やることリストをどれくらい達成することができたかを歴代の受験生たちに書かせてきた。

このように記録することで、日々どれだけ時間を有効に使えているか、やることリストはどれくらい消化できて、あとどれくらい残っているかが明確になり、いわゆる「行き当たりばったり」の勉強をしなくなる。行き当たりばったりの勉強をしないこと。コレが受験勉強で一番大切なことだ。そのために、手帳などを活用して、毎日勉強したことを記録しておくこと。